店舗や企業の「顔」となる看板は、集客やブランディングに欠かせない存在です。しかし初めて看板を製作する際には「費用がどれくらい必要なのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、看板デザインにかかる費用の内訳や種類別の相場を詳しく解説します。予算別の製作事例も紹介するので、効果的な看板づくりの参考にしてくださいね。

看板デザインにかかる費用の内訳

看板デザインにかかる費用は、大きく以下3つに分けられます。
- デザイン費用
- 材料・製作費用
- 施工・設置費用
デザインや材料によっても異なりますが、総額で約20万円〜の費用がかかるのが一般的です。ここからは、看板デザインにかかる費用の内訳を詳しく見ていきましょう。
1. デザイン費用
デザイン費用は、依頼者の要望をもとに視認性やブランドイメージを形にするための設計・企画費用です。視線の導線を読み、文字サイズや配色を調整することで、通行人が瞬時に情報を認識できる看板に仕上げます。
デザイン費用の相場は、テキスト中心のシンプルなデザインで約2万円〜4万円が目安です。ロゴ制作やフルカスタマイズのデザインを希望する場合は、5万円以上かかるケースもあります。
また、店舗の外観やブランディングもトータルで依頼する場合は、約27万円〜40万円の費用が必要なので、適切に予算を配分しておきましょう。
看板デザインは、集客力や店舗の印象を左右する重要な要素です。単なる経費としてではなく、将来的な利益に直結する「投資」と捉えて設計するとよいですね。
2. 材料・製作費用
材料・製作費用は、使用する素材や看板のサイズ、文字の加工方法によって異なります。最も安価なのはアルミ複合版で、文字が光る看板(発光チャンネルサイン)や自然素材を使った看板は費用が高くなる傾向にあります。
材料(素材) | 費用相場 |
---|---|
アルミ複合版サイン(インクジェットシート) | 約2万円~11万円 |
アルミ複合版+アルミフレーム | 約3万5,000円~21万5,000円 |
ガラス面インクジェットシート | 約3万円/1枚 |
曇りガラスシート | 約3,000円/1枚 |
アクリル切り文字 | 約1,500円~4,300円/1文字 |
カルプ文字 | 約7,000円~/1文字 |
発光チャンネルサイン | 約5万円~/1文字 |
たとえば、アルミ複合板を使用したW1800×H600mmの平看板であれば、材料と製作費を含めて約4万円〜7万円が相場です。一方、カルプ文字を用いた立体的な看板になると、同サイズでも10万円前後まで価格が上がることもあります。
費用を抑えたい場合は、シンプルな構成・素材の看板を選ぶのがポイントです。ただし安価な素材は退色や劣化が早いため、長期的なコストで見ると割高になる可能性もあります。
3. 施工・設置費用
看板の施工・設置費用は、製作が完了した看板を現地に安全かつ適切に取り付けるための費用です。具体的には以下のような費用が含まれ、設置場所や使用機材によっても変動します。
内訳 | 費用相場 |
---|---|
人件費 | 約3万5,000円~/1人 |
現場調査費 | 約2万円~ |
高所作業車 | 約3万円~ |
工事諸経費 | 総工事費用の10% |
設置場所が高所であったり、壁面の強度確認が必要だったりする場合は、追加の作業や専門スタッフの対応が求められることもあります。また、照明付きの看板を設置する際は電気工事が必要となり、追加費用が発生するので注意しましょう。
【種類別】看板の製作費用

看板の製作費用は、種類によっても大きく異なります。代表的な看板の種類別に費用相場をまとめたので確認してみましょう。
看板の種類 | 特徴 | 費用相場 |
---|---|---|
壁面看板 | ・壁面に取り付けられる看板 ・メイン看板として店舗の入口に配置されるのが一般的 | 約10万円~35万円 |
立体文字看板 | ・文字が立体的に浮き出るデザイン ・ステンレス文字やカルプ文字など素材も多様 ・美容院やオフィスでの採用が多い | 約15万円〜50万円(素材や発光の有無によって異なる) ※1文字あたりの価格は約1万円が相場 |
スタンド看板(A型看板やバナースタンドなど) | ・手軽に設置可能で、比較的安価 ・飲食店からエステサロンまで幅広く利用 | 約5,000円~10万円 |
電飾看板 | ・LEDや点滅電飾が付いた看板 ・視認性が高いため、夜間営業の店舗におすすめ ・照明設備や電気工事が必要となり、費用は高い | 10万円〜30万円程度 |
自立看板(野立看板) | ・地面から自立して建っている看板 ・駐車場や店舗の案内で使用されることが多い | 約2万円~15万円(サイズによって異なる) |
袖看板 | ・建物の壁面から突き出している看板 ・高い建物やビルにも取り付け可能で、視認性や集客効果が高い | 約8万円~12万円(小型)、約15万円~40万円(中型以上) |
屋上看板 | ・屋上に設置可能で視認性が高い ・面積が大きく、情報を詰め込むことも可能 | 約20万円~50万円以上 |
実際の費用は、サイズや仕様、デザインによっても変動します。各種類にそれぞれ特性があるので、用途や予算に応じて最適な看板を選びましょう。
看板デザインの費用を左右するポイント

看板デザインにかかる費用は、看板の種類や材料だけでなく、ロゴ制作の有無やデザインの難易度によっても変動します。適切に費用を見積もるためにも、看板デザインの費用を左右するポイントをしっかり理解しておきましょう。
ロゴ制作や画像制作の有無
看板デザインで、ロゴ制作や画像制作を依頼すると費用が高額になります。既存のロゴデータを流用する場合はコストを抑えられますが、新たに制作する場合は別途でデザイン費用が必要です。
費用は提案数や修正回数によって異なり、一般的には5万円〜10万円が目安。イラストやイメージ写真を使用する場合も、撮影や画像加工に費用がかかるので注意が必要です。
初期投資にはなりますが、クオリティの高いロゴや画像は看板の印象を大きく左右します。店舗の世界観やブランド価値を高める役割を果たすので、長期的な費用対効果を見極めて検討するとよいでしょう。
看板デザインの難易度
看板デザインの難易度が高いほど、費用も高額になるのが一般的です。シンプルなレイアウトや文字のみのデザインであれば費用が安くなりますが、オリジナルイラストや特殊な加工を伴う場合は、作業工数が増えるため費用も高くなります。
また、アート性の高い看板や複数言語対応の観光案内看板なども、専門知識や高度なデザイン力が必要なので、相場よりも費用が高くなるでしょう。設置場所によって見栄えするデザインも異なるので、制作業者と相談しながら進めるのがおすすめです。
【予算別】おしゃれな看板デザインの事例を紹介!
最後に、30万円・90万円・180万円の予算別に、看板デザインの事例を紹介します。予算によって選べる素材やデザインが異なるので、ぜひ参考にして自社に合ったプランを検討してくださいね。
【30万円】店舗の新規開店時に欠かせない看板3点セット

アパレルショップのオープンに伴い、看板デザインと製作を担当しました。予算が30万円あれば、メインの看板に加え、袖看板とA型のサイン看板を製作できます。
店舗の新規開店時に最低限必要な3点セットとなるので、限られた予算でもしっかりと店舗の存在感を演出できるでしょう。今回の事例では、ブランドカラーの蛍光色を中心に、黒い鉄製や錆塗装の手作りサインでかっこいい印象に仕上げました。
【90万円】凝った素材のサインでおしゃれにトータルデザイン

90万円の予算があれば、看板から外観までトータルデザインできます。こちらのリフォームショップの事例では、発光チャンネル文字やオリジナルロゴを取り入れたメイン看板を製作しました。
ピクトグラムを使ったカッティングシートや立体文字によるサインもデザインし、おしゃれな雰囲気に仕上げています。すべて手作業にこだわり、お店のコンセプトをしっかり表現しました。
90万円あれば、看板だけでなく外観全体を統一感のあるデザインでまとめられるので、集客力やブランディング効果の向上にもつながりやすいでしょう。
【180万円】職人手づくりの看板で新社屋すべてをコーディネート

180万円の予算があれば、店内外すべてのサインをトータルで依頼できます。こちらは新社屋の看板を担当した事例で、古材の看板や変形のポールサインなどを総合的に製作しました。
デザイナーや職人さん、作家さんと協力し、建物の世界観に合わせて看板を製作。この価格帯になると選べる素材や種類も広がるので、電飾サインやカルプ文字も随所に取り入れています。
看板デザインからブランディングまで相談するなら【看板デザイン相談所】へ
看板デザインは、企業や店舗のブランドイメージを形成する重要な要素です。看板デザイン相談所では、看板製作からブランディングまで一貫して対応し、集客力アップやブランドイメージ向上をサポートします。
デザインのコンセプトからご相談いただけるので、店舗の新規出店やリニューアルでお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
